鏡を磨いて ― 山花ひとりがたり

川端康成を始めとする日本文学や、日本思想をテーマに、徒然に考えてみたことを綴ってゆきます———。

わたしの本棚

読書人の道しるべ—『ひたすら面白い小説が読みたくて』

本当にお久しぶりです。藍山花です。 少し精神を病み読書など趣味全てから遠ざかっていたのですが、ようやく文字を読むことに抵抗が無くなってきたので、思い切って何か文章を書いてみることにしました。書き始めてみると、今まで心の中で鬱々と溜まっていた…

漱石、令和に警鐘を鳴らす―『私の個人主義』

「わたしの本棚」では、その月に読んだ本、もしくはどうしても色々綴りたくなった本について感想文や紹介文などをあれこれ記していきます(注:ネタバレがあるかもしれません、ご容赦ください)。ただし、今回はやや評論みたいな口ぶりになっているので、「…

輝かんばかりに広い心 ― 『生きてさえいれば』

「わたしの本棚」では、その月に読んだ本、もしくはどうしても色々綴りたくなった本について感想文や紹介文などをあれこれ記していきます(注:ネタバレがあるかもしれません、ご容赦ください)。 生きてさえいれば (文芸社文庫NEO)作者:小坂 流加発売日: 20…

境界線を取る — 岡潔『春宵十話』

岡潔の名著『春宵十話』にまつわる体験談。「滅私奉公」の是非は議論の種ですが、本作のある一節が、私に新たな視点を与えたのでした――。